太陽光パネル設置とアスベスト調査|屋根に穴を開けるなら対象
最終更新:2026-09-03
結論:太陽光パネルの設置は、屋根に穴を開けるなら事前調査の対象です。「太陽光発電設備は特定工作物から除かれている」のは事実ですが、それは工作物としての話。屋根に穿孔すれば建築物の改修工事にあたります。
太陽光の設置工事で「うちは電気工事だから解体・改修ではない」と言われることがあります。 ですが架台を固定するために屋根材に穴を開ける作業は、 石綿を含む建材に手を加える作業です。
「特定工作物から除外」に引きずられないでください
工作物の事前調査で対象になる特定工作物17種のうち「発電設備」には
「太陽光・風力を除く」という但し書きが付いています。これは事実です。
ただしこれは「太陽光発電設備そのものを工作物として調査する義務はない」という意味であって、
「太陽光の工事なら調査が要らない」ではありません。
屋根や壁に穿孔・切断を行えば、建築物の改修工事として事前調査が必要です。
工作物の事前調査については工作物の事前調査に資格が必要になりましたで 詳しく整理しています。
確認する箇所
| 作業 | 触るもの | レベル |
|---|---|---|
| スレート屋根への架台固定 | 波形スレートの穿孔。石綿含有率が高い建材の代表格 | レベル3 |
| 折板屋根への固定 | 折板は鉄板だが、裏の断熱材がレベル2のことがある | レベル2の可能性 |
| 陸屋根への架台設置 | 防水層の貫通、下地のモルタル斫り、シーリング | レベル3が多い |
| ケーブルの引き込み | 外壁・屋根の貫通部、既存の充填材 | レベル3が多い |
| パワコン・盤の設置 | 壁への穿孔、既存盤を撤去するなら盤内の絶縁材 | レベル3が多い |
工場・倉庫の屋根に載せる案件は、必ず裏側を確認してください。 金属折板屋根の裏に貼られた屋根用折板石綿断熱材はレベル2で、 含有率が90%に達するものがあります。外からは見えません (断熱工事とアスベスト調査)。 架台のボルトが断熱材を貫通する納まりなら、対象になります。
同じく屋上に架台を組む工事として、アンテナ・通信設備の屋上設置もご覧ください。防水層を貫通する点は共通です。
撤去・更新のほうが対象範囲は広くなります
これから増えるのが既設パネルの撤去・更新です。設置から20年前後が経ち、 建て替えや設備更新にあわせて外す案件が出てきます。
- 架台を外した跡の穴を塞ぐ・防水を復旧する作業
- そのまま屋根を葺き替える場合は、屋根材そのものが対象
- 建物ごと解体する場合は解体工事として調査が必要
屋根の葺き替えについてはスレート屋根・折板屋根の改修、 解体については解体工事のアスベスト事前調査をご覧ください。
報告が必要かどうか
- 事前調査:規模を問わず必要。ビス1本でも穿孔は穿孔です
- 行政への報告:改修工事なので請負金額が税込100万円以上なら必要
産業用の太陽光設置で100万円を下回ることはまずありません。 住宅用でも、報告が不要な規模でも調査は必要という点は変わりません (アスベスト調査は義務?)。
太陽光・電気工事の施工会社さまへ
建物の用途・築年・屋根の種類(スレートか折板か陸屋根か)・固定方法・予定日を 教えていただければ、対象かどうかをその場でお答えします。判断だけなら費用はかかりません。
なお当社は施工会社・元請・管理会社さまからのご依頼を中心に承っています。 工場・倉庫・事業用の屋根に載せる案件のご相談を多くいただいています。