エアコンの設置・交換にアスベスト調査は必要?穴を開けるなら「改修工事」です

最終更新:2026-08-30

結論:エアコンの設置や交換で建物を傷つける作業を伴う場合、それは改修工事にあたり、事前調査が必要です。「エアコンを付け替えるだけ」でも対象になります。

「配管用の穴を1つ開けるだけ」でも、壁材を削る・穴を開ける・既存の配管まわりを撤去するといった作業が入るなら、建材に手を触れることになります。 石綿含有建材だった場合、粉じんが飛ぶのはまさにその瞬間です。

なぜエアコン工事が対象になるのか

事前調査が必要になるのは「解体・改修工事」です。ここでいう改修は、大がかりなリフォームだけを指すのではありません。 エアコン工事で建材に触れる代表的な場面はこちらです。

特に注意していただきたいのが天井裏です。見えないところに吹付材や保温材が残っていることがあり、点検口を開けて作業した時点で接触します。

「報告」が必要かどうかは別の話

ここを混同されている方が非常に多いので、改めて整理します。

必要になる条件
事前調査工事の規模を問わず、すべての解体・改修工事で必要
報告改修工事なら請負金額が税込100万円以上(解体は床面積80㎡以上)

家庭用エアコン1台の入れ替えなら、金額的に報告の対象にはならないことがほとんどでしょう。 しかし調査は必要です。「報告が要らない=調査も要らない」ではありません。

一方、テナントビル全体の空調更新やフロア一括の入れ替えとなれば、100万円は簡単に超えます。この場合は報告まで必要になります。 詳しくはアスベスト調査は義務?で整理しています。

調査は誰がやってもいいわけではない

令和5年(2023年)10月1日以降に着工する建築物の工事では、事前調査は有資格者が行う必要があります。 具体的には「建築物石綿含有建材調査者講習」の修了者などです。

「昔から現場をやっているベテランが見た」では要件を満たしません。ここは書類として残る部分なので、後から指摘されると厄介です。

さらに、令和8年(2026年)1月1日からは工作物についても有資格者による調査が義務化されました。 空調に関連する配管設備やボイラー・圧力容器は、この特定工作物に含まれます。 ビルの機械室まわりを触る工事では、こちらの要件も確認が必要です。

築年数の目安と、意外な落とし穴

石綿含有建材は2006年に製造・使用が全面的に禁止されました。目安として、それ以前に建てられた建物は調査対象として疑ってかかるのが基本です。 ただし現場でよく起きるのは逆のパターンです。

「古いからきっと入っている」→ 実は入っていない

過去に改修が入っていて、既に建材が入れ替わっていることがあります。 この場合は「入っていませんでした」という第三者機関の報告書を出せば、堂々と工事に進めます。

「新しめだから大丈夫」→ 実は残っていた

増改築を繰り返している建物では、部分的に古い建材が残っていることがあります。図面や履歴だけでは判断しきれません。

一番の問題は「工事日に間に合うか」

エアコン工事は、夏前や退去のタイミングなど日程が決まっていることが多い仕事です。ここで効いてくるのが調査のスケジュールです。

短縮できないのは分析です。工事日から逆算すると、思っているより余裕がありません。 「工事の前日に気づいた」では手の打ちようがなくなります。

「この工事、調査は要るのか」は、建物の用途・築年・工事範囲が分かればその場で判断できます。 設備・空調工事の会社さまからのご依頼を数多くいただいています。工事の直前に気づいた場合も、まずは時間を教えてください。逆算してできる方法をお伝えします。

迷った時点でご相談ください

「この工事に調査が要るのか」の判断だけなら費用はかかりません。ヒアリングは無料です。

※ ご返信は受付時間(平日9:00〜19:00)内のお約束です。時間外は翌営業日の朝いちばんにお返しします。
※ 分析機関の結果は中5営業日ほどいただきます。工期から逆算してご相談ください。

あわせて読みたい