【2026年1月施行】工作物のアスベスト事前調査に資格が必要になりました

最終更新:2026-08-30

令和8年(2026年)1月1日以降に着工する工事から、工作物の解体・改修を行うときは、有資格者による石綿の事前調査が必要です。ボイラー、配管設備、煙突、変電設備——設備を触る工事がそのまま対象になります。

建築物については令和5年(2023年)10月から資格者要件が始まっていました。今回はその工作物版です。 「建物じゃないから関係ない」と思っていた工事が、この改正で対象に入っています。

対象になる工作物

資格者による調査が必要になるのは、次の2つです。

① 特定工作物(17種)の解体等の作業

1. 反応槽2. 加熱炉3. ボイラー及び圧力容器
4. 配管設備(建築設備を除く)5. 焼却設備6. 貯蔵設備(穀物の貯蔵設備を除く)
7. 発電設備(太陽光・風力を除く)8. 変電設備9. 配電設備
10. 送電設備(ケーブルを含む)11. 煙突(建築設備を除く)12. トンネルの天井板
13. プラットホームの上家14. 遮音壁15. 軽量盛土保護パネル
16. 鉄道駅の地下式構造部分の壁及び天井板17. 観光用エレベーターの昇降路の囲い(建築物を除く)

② 特定工作物以外の工作物での、石綿が使われているおそれのある材料の除去等

こちらが見落とされがちです。17種に入っていない工作物であっても、 塗料など石綿が使われているおそれのある材料を除去する作業は対象になります。具体的には、

塗り替えや補修のために既存を落とす作業は、ここに該当し得ます。

調査できるのは誰か

工作物の事前調査を行えるのは、次のいずれかに該当する方です。

つまり、建築物の調査者資格を持っていれば工作物も調査できます。 逆に、資格を何も持っていない社内の担当者が見て終わり、では要件を満たしません。

記録の保存が明確に義務づけられました

今回の改正では、記録についても定めがあります。

これらを調査の終了日から3年間保存することが義務です。 「誰が調べたか」「その人に資格があったか」を後から示せる状態にしておく必要がある、ということです。 調査そのものより、この書類が抜けているケースの方が多くなりそうな部分です。

報告の要否は従来どおり

資格者要件とは別に、調査結果の報告義務があります。工作物の場合、請負金額が税込100万円以上の解体・改修工事が報告対象です。 報告は電子システムから行い、1回の操作で都道府県等と労働基準監督署の両方に届きます。

なお繰り返しになりますが、報告が不要な規模でも、事前調査そのものは必要です。 この点はアスベスト調査は義務?で詳しく整理しています。

現場で実際に問題になりやすいところ

配管のフランジに挟まっているパッキン

ポンプや配管の接続部、フランジとフランジの間のパッキンは、多くの場合アスベストです。 設備の更新工事では必ず触れる部分でありながら、「配管を外すだけ」という感覚で進んでしまいがちです。

保温材・断熱材

配管や機器の保温材は、外から見えないうえに劣化して飛散しやすい状態になっていることがあります。

「建築設備を除く」の線引き

配管設備と煙突には「建築設備を除く」という但し書きがあります。 建物に付属する設備なのか、独立した工作物なのかで扱いが変わります。 ここは図面と現地の状況を見ないと判断が難しい部分なので、迷ったら確認してください。

当社の調査者は、義務化に先立ち2025年9月19日に工作物石綿事前調査者の講習を修了しています。 制度が始まってから資格を取り始めたのではなく、施行の3ヶ月以上前から備えていました。 建築物(一般建築物石綿含有建材調査者)と工作物の両方に対応できます

施行直後の今こそ、確認のタイミング

この要件が始まったのは2026年1月です。まだ運用が現場に浸透しきっていない時期で、 「知らずに着工していた」というリスクが最も高い期間でもあります。

これから着工する工事、見積もり中の案件について、次の4点をご確認ください。

  1. 触る対象は工作物にあたるか
  2. 特定工作物17種に入るか、または塗膜等の除去にあたるか
  3. 調査を行う人は資格要件を満たすか
  4. 資格を証明する書類は残せるか

判断がつかない場合は、工事の内容を教えていただければその場でお答えします。

参考(一次情報)

迷った時点でご相談ください

「この工事に調査が要るのか」の判断だけなら費用はかかりません。ヒアリングは無料です。

※ ご返信は受付時間(平日9:00〜19:00)内のお約束です。時間外は翌営業日の朝いちばんにお返しします。
※ 分析機関の結果は中5営業日ほどいただきます。工期から逆算してご相談ください。

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