外壁塗装・塗膜の除去とアスベスト調査|塗料そのものに含まれていることがあります
最終更新:2026-08-31
見落とされやすい分野です。塗料そのものに石綿が含まれていることがあります。既存の塗膜を剥がす下地処理は事前調査の対象で、さらに2026年1月から工作物の塗膜除去には有資格者による調査が必要になりました。
「塗るだけだから関係ない」と思われがちですが、問題になるのは塗る前の下地処理です。 既存の塗膜を落とす、モルタルの浮きを補修する、目地を撤去する——ここで既存の材料に手を入れます。
塗膜の除去が対象になる理由
石綿は、塗料や仕上塗材の性能を高めるために混ぜられていたことがあります。 つまり塗膜そのものが石綿含有建材になり得るということです。
| 作業 | 事前調査 |
|---|---|
| 塗るだけ(既存塗膜はそのまま) | 既存に手を入れないなら対象外の場合がある |
| 既存塗膜の除去・剥離 | 対象 |
| 高圧洗浄でのケレン・下地調整 | 既存を削る程度により対象になり得る |
| モルタル・コンクリート補修材の除去 | 対象 |
判断の分かれ目は「既存の材料を削る・剥がすか」です。 上から塗り重ねるだけなら対象外になり得ますが、下地処理で削るなら対象と考えてください。 迷いやすい部分なので、見積もり段階でご確認ください。
2026年1月から、工作物の塗膜除去に資格者要件が加わりました
令和8年(2026年)1月1日以降に着工する工事から、工作物についても有資格者による事前調査が必要になりました。
ここで重要なのは、特定工作物17種に入っていない工作物でも対象になるという点です。
つまり、橋梁やプラント設備、擁壁といった構造物の塗り替えで既存塗膜を落とす工事は、 「工作物の塗膜除去」として資格者要件がかかります。 詳しくは工作物の事前調査が2026年1月から有資格者必須にをご覧ください。
当社の調査者は建築物・工作物の両方の資格を保有しており、 工作物の資格は義務化に先立ち2025年9月に取得済みです。どちらに当たる工事でも切り分けからお答えできます。
採取は壁を汚さずにできます
塗膜は薄いので、表面を削るだけでなく下地まで一緒に採る必要があります。 複数回塗り重ねられている場合、層ごとに含有の有無が違うこともあるためです。
外壁改修では目地のシーリング打ち替えが同時に行われることがほとんどです。シーリング材も石綿含有のことがあるので、外壁改修・シーリング打ち替えもあわせてご覧ください。
報告が必要かどうか
- 事前調査:規模を問わず必要
- 報告:建築物の改修なら請負金額が税込100万円以上/工作物の解体・改修も100万円以上
外壁塗装は足場代を含めると金額が大きくなりやすく、報告対象になることが多い分野です。 報告は着工前に行いますが、分析結果が出ないと内容が固まりません。
外壁に看板を取り付ける・撤去する場合も、仕上塗材へ穿孔したりアンカー跡を斫ったりするので対象です(看板・サイン工事とアスベスト調査)。
足場を組んでからでは遅い
この分野で一番もったいないのは、足場を組んだ後に調査が必要だと気づくケースです。
分析機関の結果は中5営業日ほど。足場を組んだまま待つことになれば、そのぶん費用がかさみます。 見積もり段階、遅くとも足場を組む前にご相談ください。
日数の内訳は事前調査は何日かかるか、 すでに日が迫っている場合は工事直前に忘れていた時の3つの手をご覧ください。
塗装・防水の会社さまへ
「この下地処理は対象か」「上塗りだけなら不要か」——境界が分かりにくい分野です。 判断だけなら費用はかかりません。建物か工作物か・築年・下地処理の方法・工事範囲を教えていただければ、その場でお答えします。